【2020年改訂】保険適用でできる白い歯の治療

保険治療=銀歯
自費治療=白い歯

というイメージがあるかもしれませんが、実は保険でも入れられる白い歯があります。 ここでは保険の白い歯の種類やメリット・デメリット、適用となる歯などをご案内しています。

保険治療でできる白い歯には適用条件やデメリットもありますが、もちろんメリットも多く、その適応範囲も年々拡大してきています。 毎年のように“特例”が増えていっており、保険治療から金属がなくなる日もそう遠くない未来に来るのかもしれません。

なるべくわかりやすく新しい制度での適応範囲や使える素材、そして概算の費用を掲載していますが、万が一ご不明な点があればお電話でもいいですし、来院されたときにでも気軽にお尋ねください。

2020年4月より適用範囲が拡大されました。

保険の白い歯とはどんなものか

現在、保険で認められている白い素材は基本的にはひとつだけ(条件つき)で、「レジン(コンポジットレジン=CR)」と呼ばれる、プラスチックのような素材です。 レジンが適応できない場合には、金属(銀色)で治療することになります。

レジンのメリット

レジンはとても扱いやすい素材で、次のような利点があります。

  1. 歯を削る量を最小にできます
  2. 1回で治療が終わります
  3. 治療費も1本2,000円以内で安価です(3割負担額、再診で治療のみの場合)

レジンのデメリット

一方で、レジンは金属と比較すると“強度”に不安があります。 そのため、レジンは歯の一部が虫歯などで失われた際に使用します(つめ物)。

大きく歯が失われた場合や咬み合わせの力が大きくかかる部位には、金属で治療することになります(保険治療の場合)。

保険のかぶせ物でも白い歯が使える場合があります

前歯など見えるところが大きく失われた場合に金属で治療すると、見た目がかなり悪くなりますよね。 このため、保険治療でも白いかぶせ物で治療できる場合があります。

保険制度では前から3番目までの歯を“前歯”と定めています。 この“前歯”に限り金属の前面にレジンを貼り付けたかぶせ物を入れることができます。

また2014年からは、特定の基準に適合した施設(当院は適合している施設です)でのみ、強化したレジンのかぶせ物(ハイブリッドレジン)を後ろの歯にも場合によっては入れることができるようになりました(後で詳しく説明します)。

2年ごとに保険の改正がありますが、どんどん白い歯の適応は拡大しつつあります。 背景としては、金属の価格が高騰していることや、金属アレルギーの患者さんが増えていることに加えて、海外では日本のように口の中に金属を用いることが少ないことがあげられます。 日本の歯科業界としてもメタルフリー(金属を使わない)で白い歯にしていく流れに向かっています。

前歯だけ?奥歯も保険で白い歯にできますか?

歯全体のかぶせ物なのか、部分的な治療なのかで適応範囲が変わります。 強化型レジンのかぶせものは、特定の基準に適合した施設でのみ治療ができますが、当院は基準を満たしている施設です。

以下におおまかな治療費の目安もご案内していますが、金額は再診での治療で3割負担時の1本あたりの概算を示しています。

部分的な治療(つめ物)の場合

部分的な治療はレジンで行います。 基本的にはどの歯でも保険適用となり、治療費は約1,500~2,000円です。

しかし、先ほどお話ししたように咬み合わせの力がかかるところにレジンを使用すると、レジンが割れたり、すり減ったりしてきます。 特に奥歯の歯と歯の間には適応できません。

歯全体のかぶせ物の場合(1本だけで入れる場合)

歯全体のかぶせ物は部位によって、保険で認められている材料が異なります。

前から1~3番目の歯 前面にレジンを貼り付けた金属(前から見ると白い)
治療費は約6,000円です。
前から4~5番目の歯 強化型レジンで作成されたかぶせ物(全面が白い)
治療費は約7,000円です。
前から6~7番目の歯 特例を除き、保険適用となりません

2017年から次の特例の場合のみ、強化型レジンのかぶせ物が奥歯でも保険適応になりました。

  1. 金属アレルギーを証明する医師の診断書がある場合は、上下6番と7番に使用できます。
  2. 7番目の歯が4本とも残っている場合は、下の歯の6番目の歯にのみ適応できます。

2020年4月より適用範囲が拡大!

上の②の条件の場合、下の歯だけでなく、上の6番目の歯にも保険で白い歯が入れられるようになりました。

詳しくは「【2020年4月】保険でできる白い歯の範囲が拡大されました」をご覧下さい。

このように、保険治療は制約があり、白くしたくても自由にできず、強度も十分ではありません。 それをカバーするために、セラミックなどを用いた自費治療があります。 自費治療の場合は、保険治療のような制約がないため、どこの歯でも白くすることは可能です。

また、前歯など見えるところの歯は、
「より自然な色合いにしたい。」
「透明感のある歯にしたい。」
「芸能人のような普通よりも白い歯にしたい。」
などの希望を聞くことがありますが、その場合もセラミックを含めた自費治療で治療が可能です。

セラミックのよる歯の治療については次のページをご覧になってください。

銀歯とセラミックはどちらがおすすめ?セラミックのメリットとデメリット 2020年6月5日

今銀歯が入っているのですが保険の白い歯に交換できますか?

部分的な銀歯であれば、強度の問題さえクリアできれば、どこの歯でも白い歯に交換できる可能性があります

奥歯の広い範囲の銀歯や、歯と歯の間にまで及ぶ銀歯に関しては、強度的にリスクが高いと思われます。 前から4番目と5番目の歯に関しては、咬み合わせの力が少ないことが多く、保険の内容も充実していることから、銀歯を外して白い歯に変えられることは多いです(1本2,000円以内)。

全体が銀歯(かぶせ物)の場合、上でお話ししたように保険治療では白くできる場所の制限があります。 その制限内であれば、保険治療で交換できます。

前から1~3番目の歯 前面にレジンを貼り付けた金属(前から見ると白い)
治療費は約6,000円です。
前から4~5番目の歯 強化型レジンで作成されたかぶせ物(全面が白い)
治療費は約7,000円です。
前から6~7番目の歯 特例を除き、保険適用となりません

ブリッジも保険で白くできますか?

保険のブリッジに関しては、金属を使わずに全てを白くすることは基本的にできません。

素材としては前歯のかぶせ物と同じで、金属の表面にレジンがついているかぶせ物を前歯の1~4番目(場合によっては5番目)まで入れることができます。 つまり、前から見ると白色ですが、上から見ると金属の銀色が見えることになります。

そしてここでも2018年の保険改正により、特定の基準に適合した施設(当院は適合している施設です)でのみ、条件付きで特例ができました。 前から5番目の歯がなくなって4番目から6番目までの3本のブリッジを作る場合に限り、すべて強化型レジンで作成したブリッジ(金属を使わない白いブリッジ)が保険治療として認められることになりました。 ただし、「上下左右の7番目の歯が失われていない人に限る」という条件を満たしている場合にのみ、適応できます。

言わずもがなですが、セラミックを含めた自費治療を行えば、どこの部位でも「金属を使わない白いブリッジ」を入れることが可能です。

保険の白い歯にデメリットはありますか?

デメリットは大きく2つあります。

1.強度が十分ではありません

1つ目は上で少し書きましたが、強度が十分でないことです。

咬み合わせの力が大きくかかるところでは、脱落(とれる)、破折(われる)、摩耗(すりへる)リスクが高くなり、一部が割れるとそこから虫歯になるリスクが高まります。 すり減っていくと咬み合わせのバランスが知らない間に崩れ、歯並びが変わってくることもあります。

2.変色しやすい

もう1つのデメリットは、修復してしばらくたつとそのレジンの部分が変色してくることがあります。

レジンは昔から使われている材料ではありますが、時代とともに強度や色合い、接着力など性能は飛躍的に進化しています。 しかしながら、部分的な修復作業の際にわずかな唾液や血液が混入している場合や、わずかな破折や隙間から細菌が入り込んで変色を起こすことがあります。

また、「前面にレジンを貼り付けた金属のかぶせもの」も、メンテナンスの頻度にもよりますが、使用年数とともに少しずつ色がついてきます。 その場合、やりかえれば問題はないのですが、それを繰り返しているといつの間にか神経をとることになり、いつの間にか健全な歯が少なくなっていく……という悪循環に陥ることがよく見られます。

今までに白い修復物に固執しすぎてあとで痛い目に合っている患者さんをたくさん見てきました。 虫歯や破折で自分の歯を失ったり、歯並びがくずれてしまうともう元通りにはならないので、白い歯を適応するかしないかの判断はその後の口の中の状態を左右するとても大切な診断になります。

その一方で、もちろんなるべくなら見かけのいい白い修復物で治療してあげたい思いはとても強いです。 最初から保険だけに縛られず、広く長い目で治療の選択をしていくことが時には重要になると私は思います。

セラミックは保険になる?

今の保険制度では、セラミックによる治療は保険適用となりません。

「セラミック」というのは、いわゆる陶器の成分でお茶碗などと同じ成分です。 透明感があり、とても自然な白色を再現できるので、前歯の自費治療に使われます。 「セラミック」は「レジン」よりも強度は強いのですが、それでもかむ力はもっと強いので、「セラミック」を入れても「欠ける」「割れる」などの症状が出ることが見られました。 そこで今では、「ジルコニア」という白い石が材料として歯科業界で使用されています。 強度がとても強いので、奥歯を白くしたいときに使用されます。

しかし、どちらもまだ保険治療では使用できません。 興味のある方は、こちら(セラミック)を見てください。

銀歯とセラミックはどちらがおすすめ?セラミックのメリットとデメリット 2020年6月5日

最後に

保険治療でできる白い歯についてご紹介しました。

つめ物であれば多くの場合で、かぶせ物じゃ条件付きで保険で治療ができます。

なるべく分かりやすくご説明したつもりですが、もし分からないところがあればお気軽にご相談ください。

ご相談・ご予約は次のリンクからお願いします。

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